184

漫画の感想。

当ブログは不定期掲載になりました。

題名の通り。
リアルタイムでの投稿は出来なくなりますが、今までの形式のまま(つばめも新連載も最終回も)ゆっくり投稿しますので、気長にお待ちいただけると幸いです。
即日更新が取り柄だったのにそれができないとなるとこのブログの勝ちはどこにあるのだろう・・・なんて考えたりもしたのですが、所詮は独り言の壁打ちですのであしからず。

記事まとめ&感想記事頻度バロメーター(主観)

 

記事まとめ

webで自分のブログ見たらどっからカテゴリー飛べるのかわかりにくかったのでここに置いときます&ページトップにこの記事が出るようにします。

漫画カテゴリー

漫画全般。すなわちこのブログのほぼすべて。

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少年ジャンプカテゴリー

週刊少年ジャンプについて。すなわち毎週の感想から新連載・最終回の記事まで。

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対世界用魔法少女つばめカテゴリー

少年ジャンプ+に連載中『対世界用魔法少女つばめ』の感想を毎回更新中。

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個別記事(漫画)カテゴリー

新連載・最終回の感想を含む、作品単体を特集した記事たち(『つばめ』を除く)。

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感想記事頻度バロメータ

自己満足の域を出ていないと思うが、このブログ内で、日頃のジャンプ感想記事に取りあげる頻度を主観で分類しておく。ある程度の傾向把握で。上の方にある作品が好きな人は、184と好みが合うね。おもしろさランキングではありません。

よく取りあげる

・『カグラバチ』外薗健

・『鵺の陰陽師』川江康太

・『あかね噺』原作:末永裕樹 作画:馬上鷹将

↑これからのジャンプを担う未来。おもしろい。あかねは最近よく取りあげるように。

・『逃げ上手の若君』松井優征 

↑変化球ながらも日本史だし興味がある。

まあまあ取りあげる

 

・『SAKAMOTO DAYS』鈴木祐斗

・『アンデッドアンラック』戸塚慶文

↑中堅枠。特に目を引いた回はだいたい書いてる。

・『ルリドラゴン』眞藤雅興

↑連載再開の熱もそろそろ落ち着く。

あまり取りあげない

・『呪術廻戦』芥見下々

・『ONE PIECE尾田栄一郎

・『僕のヒーローアカデミア堀越耕平

↑これらの作品は熱烈なファンが多くいて、コミュニティが既に形成されている印象。ジャンプの大看板はそういう人たちに任せた方がおもしろいと思うし、184は隙間産業でがんばりたいの!(ただの逆張り

・『超巡!超条先輩』沼駿

・『ウィッチウォッチ』篠原健太

・『僕とロボコ』宮崎周平

↑ギャグ・コメディ系はあんまり書かないなあ。そこまで書くことも思い浮かばないし。楽しんで読んでるけどね。

・『グリーングリーングリーンズ』寺坂研人

・『夜桜さんちの大作戦』権平ひつじ

ほとんど取りあげない

・『Dear Anemone』松井琳

・『アオのハコ』三浦糀

・『累々戦記』雨宮ケント

・『キルアオ』藤巻忠俊

 

こんなもんです。あしからず。

『対世界用魔法少女つばめ』25話の感想

第25話♡ゲリラ豪雨

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大罪の思念を見つけたふたり。魔法道具をほっぽって、まずはあいさつ代わりのビーム。初対面の相手に、何の根拠もない「わたし達の方が強ーぞ」。これが若さか。思念には効果なし。泪のキックもいまひとつで、今までとは格が違う(卿都なのに神社がしょぼいな)。

おしおき。杖が幣に。雲がやってきてゲリラ豪雨。正統派の魔法少女っぽいことしてくるじゃん。ざばー。

ちょちょいのちょいであしらったあと、探偵のバイクと共に移動する大罪の思念。一人では移動できないのか、思念体は縁の場所に行きたがる傾向にある気がする。

超高濃度の思念反応。魔法少女になったら思念の光線は効かないはずだが、それでも触ってはいけない…手がぐにゃぐにゃに。いきなりの雨に触れてはならないというのは、だいぶ殺意高め。くまさんがあって助かった。そもそも、この雨はAvaritia、つまり貪欲とはなにか関係あるのだろうか。なさそう。

全体として、けっこうガチバトルなのに、ゆるーい空気が漂っている。

前回の感想

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次回の感想

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週刊少年ジャンプ(2024年21号)の感想

『極東ネクロマンス』 那波歩才

すばらしい。詳細はこちら。

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『願いのアストロ』和久井健

こちらで。

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『SAKAMOTO DAYS』鈴木祐斗

来たよ篁さん。開幕からバケモン。ほぼ天災。三人(四人)が無事に逃げられるビジョンが見えない。果たして。

『ウィッチウォッチ』篠原健太

最後の1ページがやりたいだけ。

『逃げ上手の若君』松井優征

本編はともかく、「解説上手」でミシャグジ様について。だいたい自分の書いたことと同じようなこと言ってて、あのとき時間かけた甲斐があったなあと。

『Dear Anemone』松井琳

話はもうついていけてないけど、画力がウリの読み切りレベルの描きこみが延々と続いてるのに驚愕。…ん?減ページ?

『ルリドラゴン』眞藤雅興

扉絵があざとい。

あの、ルリちゃん…ジャンプラ連載開始の初回でいろんな人が読むから、そんなにキレない方がいいと思うよ。。。あ、もう遅い…?そ、そう。いや、普段はこんな子じゃないっていうか、なんというか…。いきなりこれを見せられたらジャンプラ読者がびっくりするのでは、と。

まあ、うじうじじめじめするよりかはこっちの方がさっぱりしていて好きな読者は多そう。184はダンゴムシなので、湿度が高い方が好みだけど。

竜崎眞。竜じゃん。ドラゴンじゃん。

『累々戦記』雨宮ケント

お疲れさまでした。短めの虚無記事だけどこちら。

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先週の感想

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次週の感想

 

週刊少年ジャンプ感想一覧 

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『累々戦記』総評

雨宮ケント先生、お疲れさまでした。

…初めにおことわり。184は物語リタイア組です。なので、短くふわっとした感想になります。あと、最終回の感想も割愛します。あしからず。

総評

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まず、作品について。公式からのあらすじはこんな感じ。

理不尽を許さぬ正義の風紀委員・朝風弥宵。その前に現れたのは心優しき自由な転校生・涅森蒼葉。ある時朝風が目にしたものとは、累(かさね)と戦う蒼葉の姿だった。心に影を落とす強い情念や負の思念、それを媒介に、人々の心と体を乗っ取る存在。
理不尽や不条理から正しさを守るため!己の覚悟のため!!剥離師・蒼葉と朝風による"累"をめぐる物語!新鋭が紡ぐ新時代オカルトアクション開幕!

『累々戦記』|集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト (shonenjump.com)

…というバトルものなんだけど。

正直、序盤の印象のまま。↓

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確かに、絵はうまい。戸神も人気出てたし。

ただ、話は全く味がしない。序盤の剥がし屋も、バトルも、なんなら朝風の存在すら持て余してしまった。

キャラクターについて、デザインとしての描き分けはうまくいっていたが、キャラクター像の記号化がうまくいっていないので、キャラクターについてよくわからない状態で、よくわからない事をしていた。というのが全体の印象。

過度な記号化はキャラクターを陳腐にさせる一方、ある程度記号化しておかないと、つかみどころのないキャラクターになって、読者はその人物に興味を抱けない。ここの調整は難しいけど、キャラクター先行で漫画を描くなら意識しておくことが大事である。なんつって。

 

と、いうことで。絵だけは手放しに褒めたい。原作付けよう。

 

最終回掲載週の全体の感想

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新連載・最終回などの記事一覧

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『極東ネクロマンス』1話の感想

 

1話の感想(WJ21号)

とうとうきた。那波先生の最新作。

開幕から那波ワールド全開。開幕の「メランコリー」連呼に笑ってしまった。那波先生に求めたものがここにあった。カラーも青年誌っぽくて好き。

話は『ALIENS AREA』の忘れ物を取り戻しに来た感じ。基本的に導線の誘因など、物語の構造は一緒だが、より密度のあるやりとりによって洗練されている。

というか、那波先生こんな画も描けるんだ。死霊がバッチリキモくて異質。敵だと一目でわかる。バトルも良い。わかりやすい!ネクロマンスは人型で、武器にもなる。スタンドみたいだが、なんだかんだ召喚系はスタンドに行きつくのでこれでいい。

あと、チタリがかわいい。押さえるところは押さえるという気概を感じる。

てか、本誌62ページからの「死霊の狩り方」一連の演出がとんでもない。以下、分析。

①天涅の死霊を斬る手と、死霊の天涅に次々と斬られていく体の、効果線による動と静の対比。②四散する死霊と天涅の対比。ピントを天涅に合わせていながら、死霊の顔で天涅の顔を隠す。③無背景にチープな線で描かれた死霊の魂と、なまめかしいチタリの舌の対比。これらはスタイリッシュで読者の印象に強く残るシーンでありながら、味方である天涅・チタリの顔ははっきりと描かれない。

読者はこの一連(①~③)の流れに沿って、圧倒的な対比の暴力を受けとめながら、肝心な部分が見えないもどかしさを抱えることになる。そして、たまらずページをめくったとき、決めゴマの見開き、2人の顔のアップが前面に押し出されることで、それまで抱えていたもどかしさと引き換えに、かつてない開放感を手に入れることになる。

…すごい。これが技術。

話は王道だし、絵も上手く、これ以上言うことはない。強いて言えば、やはりキャラクター先行であり、物語の推進力は先生のセンスによるものが大きいという部分が懸念点だろうか。

読み切りとは全く違う話にはなったが、前作の経験を存分に生かしているのがうかがえる。次回が楽しみすぎる。

那波先生、おかえりなさい。ん。

1話掲載週のジャンプ全体の感想

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2話の感想
2話掲載週のジャンプ全体の感想
3話の感想
3話掲載週のジャンプ全体の感想   
連載前の印象 

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新連載・最終回の感想一覧

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『対世界用魔法少女つばめ』24話の感想

第24話♡大罪の思念AVARITIA

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まいどお騒がせ野徒新。三十路でそのズボンはきついって。こうみると空もだいぶ晴れてきた。「やっと入れたこの立入禁止区域」ってこいつ…。

鳥居とフリフリリボン。と、大罪の思念AVARITIAのおでましだ。和風フリフリファッションにデザインセンスを感じる。和風でも魔法少女っていけるんだなあ。

100万円。払え。盛。魔法少女。(野徒が出てると会話に内容が無いな…)

頼み事。野徒は魔法少女が大罪の思念であることは知らないはず。つばめらにとっては障壁となるか。

100コの質問。1コ一万円。結構なお手前で。

朝ごはんは高カロリー軍団。こういうでっかいチキンってどの部位なんだろう。にく。ちゃんとサラダもあって、戦場に出る前のご馳走としてはなかなか良いのではないだろうか。

AVARITIA、めちゃくちゃ強い。和服キャラは大体強いのが相場。

新システム?魔法道具。そういやこんなのあったね。剣と時計とぬいぐるみ。それぞれの魔法少女のゆかりの品なのか?でも剣があるしなあ。というか、これまで欠損しながら、なんだかんだあっさり勝てている印象なので、どんな勝負になるか楽しみ。

クマのぬいぐるみ、思ったよりでかいね。

 

前回の感想

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次回の感想

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週刊少年ジャンプ(2024年20号)の感想

『願いのアストロ』和久井健

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『超巡!超条先輩』沼駿

掲載順たっか。大人気。絵がかわいくて話が面白い。つまり、良い。

『ツーオンアイス』逸茂エルク

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過去最低の記事。

先週の感想

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次週の感想

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週刊少年ジャンプの記事一覧

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『願いのアストロ』1話・2話の感想

『願いのアストロ』和久井健

1話の感想(WJ20号)

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実力を感じる。
絵は思ったより綺麗。『東リべ』とかの予習もしていなかったので、期待以上。線が細かくてかっこいい。
話は世剣組の跡継ぎ争い+SF能力バトル。主人公は、先代組長・金剛の唯一の実子・世剣ヒバルと、第12養子・世剣テラス。後継者争いは、『HUNTER×HUNTER』よろしくベタながら熱い。
ペンダントにまつわる回想も、その後の2人のやりとりも少年マンガらしくて良い。そこからのどんでん返し。隕石による日本壊滅と、能力の開花。
個人的に面白いと思った仕組みは、刺青。いや、子供だからあるわけないじゃーん!ってお風呂で体を見せたあと、アストロ刺青。184の「この手があったか」はここ。
組の扱い。明らかに反社感を薄めているのは結構だが、主人公は事態と反対の思想。世紀末になって、ヒャッハーするのだろうか。

弾丸。『アヤシモン』といい、他媒体から来た作者さんはこういうことしたがるのかな。でも『えりえり』は素でやってるから、結構一般的な能力ではあるかも。ともかく、演出がかっこいいのでそんなに既視感はない。もしかして、「アストロ」も狙ってる?
さて、1話は王道で充分なものはあるが、ここからの話の転がし方が大事になってくる。特に、金剛組と今回の天災の関連。全く関係ないことは…ないよね?もしそうならハリボテに感じる。

総じて、明らかに残るオーラを感じる。掲載順的にも『鵺』が喰われそうでヒヤヒヤ。

1話掲載週のジャンプ全体の感想

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2話の感想(WJ21号)

なぜかわからないけど、ジャンプっぽくない!

二週間も寝ていたヒバル。町は荒廃。思ってたよりは壊滅してなさそう。

力を持ったのが鷹派。あくどい。やってること反社だし、構成員も反社其のものじゃないか!1話のクリーンアピールが嘘のよう。

能力・アストロ。星に願った能力を得る。ローファンタジー並みの能力開花で、なんでもありじゃないか、とも思ってしまうほど。というか、てっきり能力は兄弟だけとかにするのかと思ったら、結構配ってそう。

…特にマグナム周りの演出、構成に面白みは感じない。

この後が面白い。ジャンプの展開だと、だいたいぶっ飛ばした後は物語の導線を進めたり、主人公の決めゴマどーんで締めたりするもんだが、この作品は前半の説明を活用したほっこりエンドで締める。なんか新鮮に感じちゃうほど、ここ最近のジャンプ新連載とは構成が違う。気のせい?考えすぎ?そんなことないと思う。なんか不思議な気分。

話としては進んだけど、なんかあっさり。期待してたよりも落ち着いた展開。

あと、あれだな、一枚絵は実績のわりにあんま上手くないな。

2話掲載週のジャンプ全体の感想

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3話の感想
3話掲載週のジャンプ全体の感想   
連載前の印象 

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新連載・最終回の感想一覧

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『ツーオンアイス』総評&最終回の感想

『ツーオンアイス』

逸茂エルク先生、お疲れさまでした。 一瞬の、しかし、まばゆい輝き。

総評

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まず、作品について。公式からのあらすじはこんな感じ。

峰越隼馬は、幼い頃、偶然目にしたフィギュアスケートの大会で圧倒的な演技をみせる早乙女綺更に憧れる。しかし、天才少女と将来を渇望されていたにも関わらず、綺更は突然姿を消してしまう。

――憧れの消息がわからなくなって3年後、中学3年生になった隼馬は偶然にも綺更に出会う。綺更と共に滑りたがる隼馬に、綺更が示したのは二人でペアを組むという提案。運命の再会を果たした二人の行く先は――!?

気鋭の新人作家が描く、新時代ペアフィギュアスケート物語開幕!

『ツーオンアイス』|集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト (shonenjump.com)

峰越隼馬は、ある日リンクで見覚えのある少女に出会う。それは幼い頃に演技を見て憧れたものの、いつしかフィギュア界から消えた早乙女綺更だった。憧れを糧に滑り続けた野良スケーターと、元天才少女がペアを組み、リンクで熱きドラマを見せる!

[第1話]ツーオンアイス/週刊少年ジャンプ新連載試し読み - 逸茂エルク | 少年ジャンプ+ (shonenjumpplus.com)

 

隼馬と綺更の運命的な出会いから始まる、「ペア」フィギュアスケート物語。ジャンルはマイナースポーツものといったところか。

こちらは、『魔々勇々』とは逆に、1話で掴めなかった印象。主に作画面。

冒頭から、主人公ペアの子ども時代の描写があったが、力不足が見えた。頭身がね。初連載ということもあり、ある程度は仕方ない部分はあるが、ただでさえ読者に引っかかりにくいマイナースポーツものを連載するにあたっては、1話で読者を引き付けなければならない。

しかも、題材はフィギュアスケート。スポーツとしての技術はもちろん、芸術として、美しくあることが評価される世界。漫画として表現される際には、演技の美しさを絵で魅せることが必要不可欠。それができないならば漫画である必要がない。が、本作の序盤ではそれが出来ていたかというと…。『メダリスト』が連載中なのも不運。読者には週刊だからといって色眼鏡をかけてはくれない。

(ちなみに184の感想はこんな感じ・・・)

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ストーリーは全編通しておもしろいと思う。わかりやすく、人物ドラマが前面に押し出されていながら、それでいて競技らしさが存分に出ている。演出との親和性もよい。何度も「演出のキラキラに騙される」と言っていたが、素材も良かった。ペアである強みというか、競技の独自性はバッチリ出ていた。

と、読めば面白いけど、読者が少ないという悪循環に陥ってしまっていた。が、後半になるにつれて絵も話も躍動。
特に、もはやもう1人の主人公と言ってしまっていいくらいの活躍を見せたのが空天雪。登場時は人を選びそうなキャラクターだと感じたが、設定の作り込みや性格が唯一無二。あまりに濃いので笑っちゃうこともあったが、25話(2024年17号)の回想は圧倒的。

また、エルク先生のクラシック(あるいはピアノ曲)の知識が試合の描写で輝いていた。フィギュアスケートという競技も相まって、半ば音楽漫画にも(タイトル回収は見事)。自分の得意分野を活かすためのテーマづくりとしてはよくできていた。

取材が丁寧なのか、ここまで素材を余すことなく、細やかな味付けに仕上げているのは明確に強みだと思う。

と、尻上がりに内容が良くなっていった印象。粗はあるが、それを相まった魅力と面白さを兼ね備えている。

エルク先生の次回作が今から楽しみ。本誌じゃないほうがいい気もする。

 

最終回の感想

空天雪。人間になりたい天雪と、芸術であるよう強いるコーチ。実際、あれだけノリノリになるなら芸術路線が向いている(しかもファンはそれを望んでいる)ので、コーチが間違っているとは言えないのがつらい。たかゆきが神の子から降りて人間になるためには、ゴミ女ちゃんを人間に戻さなければならない。苦しい。が、人間になるためにはこの方法しかないのだ。なんて深みのあるテーマなんだ。もっと見たかった。
団結。マイナースポーツならではの、全員身内。思えば、たっくん周りはトゲトゲしがちだったが、他のペアはずっと仲間だったなと。隼馬がみんなに守られていたのと同じように、読者もこの競技の純粋な楽しさだけを享受していたことに気づかされる。
銀盤に踏み出す2人。ペアだから歩幅は同じ。限りなく、明るく照らされた「道」を進むふたり。隼馬よ、綺更よ、光あれ。

最終回掲載週の全体の感想

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新連載・最終回などの記事一覧 

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『魔々勇々』総評&最終回の感想

林快彦先生、お疲れさまでした。

なんて惜しい作品なんだ。(色々書きたいこと書いたら全然まとまらず、読みづらいし長くなっちゃった。)

総評

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まず、作品について。公式からのあらすじはこんな感じ。

勇者、それは闇を祓い世界に平和をもたらす者。
魔王、それは闇を纏い世界を恐怖で支配する者。
...─しかし時は移ろい、勇者と魔王は共生の時代へ!

平穏な世界で役目を失った肩書だけの勇者・コルレオ。
そんな彼の元に、異世界の勇者と魔王が現れる!
新たな勇者と魔王の登場で、世界の均衡は崩れ始める──!!
ニューノーマルファンタジー、開幕!!

『魔々勇々』|集英社『週刊少年ジャンプ』公式サイト (shonenjump.com)

勇者と魔王が手を取り合って暮らす平和な世界に、戦い合う異世界の勇者(エヴァン)と魔王(エンド)が表れたことから始まる、バトル系ファンタジー

あらすじをみればわかる通り、ジャンプが当てようとしてなかなか当ててこれなかった(『ブラクロ』は例外)剣と魔法の、ゴリゴリのハイファンタジー

設定は非常に凝っていて、ある世界の勇者と魔王の干渉によって、世界に多くの勇者と魔王が世界に現れるようになる。異世界一つにつき、一人ずつ。それぞれ姿も年齢も性別も境遇も違う。平和な世にあって、勇者とは何か考え続けていた主人公・コルレオは、彼らと触れ合うことによってどう成長するのか…と、やや誇張して解釈すればこんな感じの物語。

まず絵。結構うまい。魔王エンドの書き込みは、明らかに異質なモノの表現としてすごく良いと思った。大崩れもしていない。ただ、顔はたまに不安定、一枚絵は普通。

すごく良かったのが演出。効果音がコマを隔てたり、手塚治虫の『火の鳥』みたいな攻めたコマ割り。明らかに新時代の、ある種第四の壁を越えるかの如く。これをジャンプでやっちゃうんだからすごい。中盤はほぼなくなった。

序盤の評判は良く、画力・キャラクターも評価されていたように思う。なんてったって金未来杯において『絵に描いた餅を書いた餅』で圧倒的なパワーを見せつけたことによる前評判が大きかったと思われる。一方で、コマ割りや演出面はそこまでウケておらず、「読みづらい」という意見が多かった気がする。

面白いことに、184の感想は全然違うんだよね。序盤から感じた画面作りはすごいと思ったし、今も長所だと思っている。ただ、テンポの緩さ、話の進まなさから、そこまで惹かれてないことが当時の感想からうかがえる。特に、キャラが立ちまくっていたコルレオのママ、マママが3話で半退場してしまったのは、物語を進めていくキャラクター選びという観点から見てかなり痛かったように思う。

それでも、挑戦的なコマ割りと演出はすごく目を引いたし、本作らしさが表れていたと思う。それこそ、林先生の作家性が見える部分だったのだが。

序盤から中盤にかけては紋章術での能力バトル。ありきたりな能力が多かったが、光るものは感じた。特に、ミネルヴァの能力が好き。星を出して相手の意識を強制的にそらす。あんま強くないように見えて汎用性が高いし、コマを越える星の演出が好きだった。ただ、個性はそこまで出せていなかったように思う。

ここらへんから、コマ割りの演出は控えめになっていたと思う。残念だった。

ある程度回を重ねてからは、ハーレムものに片足を突っ込み始めた。そういえば、味方側の勇者と魔王はだいたい女だったし、バトル続きだった一時期から一転、日常回をやり始め、挙句の果てには遊園地回が挟まる。硬派だと思っていたハイファンタジーからの転換は、個人的にはやや受け入れがたいものだった。全体的にお色気/ハーレム要素が俗っぽいのもきつい。世界観にあってないよ。

ただ、この路線の方にした途端、筆が乗り始めた。というか、話単体で見ると、明らかにこっちの方が面白かった。そういえば、これまでの読み切りを鑑みると、林先生は学生ものばっかり描いてる。急にファンタジーなんか始めるもんだから、勝手にこっちが身構えていただけなのである。ハーレム要素も、非日常パートでは『鵺の陰陽師』みたいでおもしろかった。

 

総じて、題材自体は良かったが、調理の仕方がもったいなかった印象。路線変更も作品の空気にあっていなかった。明らかにコメディー系の話の方が筆が乗っていたところもあって、題材と適正のミスマッチがあったような。ポテンシャルは十分にあっただけに、本当に惜しかった。

当初の人気と比べてやや早めの連載終了になってしまった感はあるが、それでも林先生の読み切りは色褪せない。今でもジャンププラスで読めるよ。 

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最終回の感想

魔王エンド。コルレオは優しいから、エンドをも救おうとしている。こういう、主人公の成長が明確にみえるシーンは好きだ。描き込みも見事。最後まで安定したクオリティー

最近よくある、単行本で完結エンドかー。作品をきれいに完結させるにはいい手法だけど、本誌しか読まない人間にはちょっと寂しい。でも、昔はここでぶつ切りだったと考えると、優しい処置ではある。

お疲れさまでした。

最終回掲載週の全体の感想

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新連載・最終回などの記事一覧

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おわり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

以下、妄言。

正直、紋章術が出てきたあたりでちょっと思ってたのと違った。184が想定したのは、「複数の世界観を内包したファンタジー」という名のメタファンタジーである。「なろう」的テンプレファンタジー世界を相対化し、その上で他のファンタジー世界を混ぜ合わせる実験を読むという、ある意味での「反なろう」的作品なのではないか、と(なろうに媚びないジャンプらしく)。具体的には、コルレオの異文化交流を想定していた。自分と価値観のまったく違う勇者と、魔王との交流を想像していた。

しかし、紋章術が「共通システム」であるということが分かった。追加される勇者と魔王も、ステレオタイプな西洋ファンタジーの域から出てはいなかった。ということで、上記は全くの行き過ぎた思考であったことが分かった。

まあ、これを週刊連載でやるのは難しいだろうし、ストーリーにまとまりを持たせるには向いてないだろう。要するに、勝手に期待して、勝手に損した気分になった。が、「ニューノーマル」だし、林先生のポテンシャルもあって、深読みしちゃうじゃん。コマ割りの演出も、そういう感じかなって思ったし。

 

週刊少年ジャンプ(2024年19号)の感想

『逃げ上手の若君』松井優征

ミシャグジさまについて先週たらたら書いたが、本編内でも解説があったね。大分ぼかして書いてて、まあそんなもんだよねって感じ。

グリーングリーングリーンズ』寺坂研人

やっと一段落。コース回り始めてからすごくおもしろくなった。打ち上げの空気感も出てるし、女のアドバイスもいい感じに作用している。なんといっても、珀がゴルフを楽しんでいる様子が伝わってきて、こっちも楽しい。いいね。

『Dear Anemone』松井琳

なるほど、こういう感じね。画力のゴリ押しが気持ちいい。週刊連載でも全然絵が荒れないじゃないか。すごいね。

『魔々勇々』林快彦

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新連載について

最高の新連載陣。

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 先週の感想

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次週の感想

週刊少年ジャンプ新連載について(2024年4月)

新連載が来るらしい。しかも3つも。しかもメンツがすごい!!!!

↓公式の動画があった。今回に限ってどうした。

youtu.be

①『願いのアストロ』和久井健

20号からの新連載は和久井健先生の『願いのアストロ』

!?

マガジンで『東京卍リベンジャーズ』を連載していた、あの和久井先生!?同姓同名じゃないよね?とんでもない事が起こっている。FAで丸が来た時の巨人のようなアレを感じる。

残念ながら、184は『東リベ』読んでないので、どんな漫画を描く方なのかは知らないのだが、きっと、自分を含めた読者の期待に応えてくれるだろう。他誌の超実績者がジャンプで堂々新連載なんて、いままでかつてあったのだろうか。テンション上がっちゃうなあ。

公式動画だと、異能×アウトローという触れ込み。ジャンプらしくバトル系になるだろう。

ただ、ジャンプでヤンキー漫画か。ここ最近見てないが、どうなるのか(直近似てるのは『アヤシモン』?)。雑誌のカラー的に、どのように読者に受け止められるのか。異能要素は、聞く分には『東リベ』もファンタジー要素あったし、良い感じにまとめてくれそう。

ジャンプ内での競合など、どうなるかまったくわからないが、とても楽しみ。

願いのアストロ』1・2・3話の感想

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②『極東ネクロマンス』 那波歩才

21号からの新連載は那波歩才先生の『極東ネクロマンス』。やったーーーーー!

というのも、那波先生は以前ジャンプに『ALIENS AREA』を連載。

↓今なら(2024/4/8)7話まで無料らしいので是非。

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流行病の罹患により絵が荒れに荒れまくったり、地味な話が続いたりして全3巻の打ち切りだったが、そんなのは些事。

ジャンプ随一、あまりに渋い空気感、おしゃれなセリフ回しが184の心をがっちり掴んだ(単行本も購入、更に過去のデジタル限定連載『ハラキリゴメン』を読むためにジャンプのアーカイブを購入)。

さらに、この前の「GIGA 2023 SUMMER」に巻頭で載っていた読み切り『ムクテルアオイ』。この雰囲気にこそ、那波ワールドが存分に表れている。一読の価値あり!

…というか、メインふたりのキャラデザがまんま同じ。そうきたか。おそらく、『ムクテルアオイ』のアンケがめちゃくちゃ良かったんだろう。実際、2023年に読んだ読み切りの中ではいちばんおもしろかった。アンケも出した記憶がある。

公式からの触れ込みは、ネクロマンサーバトル。バトル枠はあればあるだけ良いが、その分競争も激しい。那波先生なら絶対におもしろくなることは確信しているが、熾烈な争いとなりそうだ。

極東ネクロマンス』1・2・3話の感想

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③『さいくるびより』 小林おむすけ

24号からの新連載は小林おむすけ先生の『さいくるびより』。ついにきたか。(22・23号はおそらく合併号で、その次週はお休みなので、『極東ネクロマンス』とは間隔が2週間空く。)

小林先生は直近の金未来杯に1番手で『ほうきの狩人』を掲載。

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おむすけ先生の優しい空気が、ファンタジーでも変わらず表現されていた。好き。

絵がかわいい。個性的な絵が、ふわふわした手触りの話作りと合っていて、素敵な漫画を描かれる作者さんだという印象。おむすけLOVE。

公式からの触れ込みは、ゆるっと超能ライフ。軽めのコメディないしは日常ものだろう。

ほっと休めるジャンプのオアシス枠『高校生家族』がジャンプを去って久しい現在、確たる地盤を固められるか。

競合は、超能力がだだ被りの『超巡!超条先輩』、学生ものの『アオハコ』(ちょっと違うかも)などか。

…最大の相手がいた。『ルリドラゴン』か。絶対に倒せない巻末枠。学生ものとしてジャンプ内外に強烈な個性を残し続けている漫画と、どうやって共存していくか。ルリドラゴンはおそらくアンケ対象外だが、「ルリドラゴンが紙面にある」状態で、どれだけゆるっとできるかが勝負。

そうは言っても期待の新人。おむすけ先生がどんな連載をするのか、楽しみに待っておこう。

さいくるびより』1・2・3話の感想

まだまだ。

 

 

184が新連載ドラフトするなら、だいたいこんな感じになっていたであろうメンツ(さすがに1位は指名できないが)。幸せです。ワクワクが止まらない。

新連載発表週の感想

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新連載・最終回などの感想一覧 

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『対世界用魔法少女つばめ』23話の感想

第23話♡準備

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コこここコ。この前の184と同じようなことしてら。

藍能たち。他の研究者とは服装が違う(応哉は治療中だし)。てか人多くね。研究所の規模からして大きな組織ではあるか。

対思念用魔法少女。吸収用サイボーグとはちょっと違いそう。応哉の横顔が野心を隠し切れていないろところに興奮する。

つばめの一貫性。1話からずっと会えてないしね。よくわからんやつにウィルスですなんて言われても、今までの積み重ねは覆せない。

全部うまくいかなかった。某ファンタを重ねてしまうくらいに影のある表情。こういうの大好き。

泪。自分と、自分の大切な人をめちゃくちゃにした泪を許せないかも。つばめのすごい所は、自分と正反対の意見をさっぱりと認めるところ。それでいて対立はしない。泪との関係性があってのものだろうが、人間的成長を軸にしがちな少年漫画ではなかなかレアな性格。泪の「ありがとう」にも頷ける。

卿都。強欲の大罪思念AVARITIA。全国津々浦々にいるんだね。

タイトル通り、準備回。来週はイラスト。

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週刊少年ジャンプ(2024年18号)の感想

『僕とロボコ』宮崎周平

今週は面白かった。ギャグ漫画にしかできないようなメタが良い具合に作用している。読者との距離が近い回は面白い気がする。

どっかで書いた気がするが(一ノ瀬家の感想か)、個人的には伏線は回収しなくても良い派だったりする。物語の完成度をより高めるトッピングだと認識しているから。ただ、「伏線」と「物語上の謎」は全く異なる。作劇上、明かされなければならない要素を取りこぼすと、作品全体に響く(上記要素は読者が自主的に物語を読むよう作用する「推進力」の主要なものの一つだが、現代においては取り扱いが格段に難しくなってきたような気がする。この話はもう少し煮詰めてから他のところで書きたいと思う)。

『逃げ上手の若君』松井優征

今週は何といっても雫。歴史ものとしてのリアリティラインが気になる節はあるが(前から神力は存在感があったが、明確な「神」の存在はびっくり)、松井先生の冒険を応援したい。

さて御左口神(以下ミシャグジ)。悔しいことに全く知識がないので、ある程度調べつつ。

ミシャグジ自体は関東を中心に広まっている民間信仰のようですね。民間信仰は文献に残るわけないので確たる証拠を掴みづらく、諸説あるという現状にある。諏訪は、『古事記』なんかの説話(気になる方は「タケミナカタ」で調べてね)や、諏訪大社の特殊性から、古代において王権とは異なる神話を有していたことがうかがえる特殊な土地なので、ロマンがあるね。

ただ、ミシャグジの起源は縄文時代にさかのぼるとの記述が散見されるが、これはどうなの?石器を神体としたミシャグジが多くみられるだけなのでなかなか難しいと思うが、詳しくは本読まないと。あんまり偉そうなことは書けない。が、それでもタケミナカタとの同一視は少し無理があると思う。

wikiをつらつら見てると、石埜三千穂氏の説が出てきた。この方は前に「解説上手の若君」書いてたな(本編の監修にも携わっていると考えられる)。おそらく諏訪に取材に行った際、この方にミシャグジを紹介されて、物語に組み込んだのだろう。wikiで参照するのみで氏の考えにあれこれ言うのはおこがましいのでそれは控えておく。)

要するに、諏訪で古来から信仰されていたと考えられる神だって。いいね。

言われて気づいた四条の顔世界史ネタらしい。失地王ジョン。調べたらコピペレベルで笑った。

『アンデッドアンラック』戸塚慶文

『暗号学園のいろは』じゃん。ルールがわかりやすいので184でもついていける。

『ツーオンアイス』逸茂エルク

気づいた。音楽漫画だ(もちろん、スポーツものでもある)。なるほど、音楽と親和性のある競技なら、ここまで自然に音楽要素を入れられるのか。純粋に驚いた。物語にも楽曲にも寄り添った、愛のあるタイトル回収だと思った。

競技も、とてもよく表現できていると思う(ちょっとフォントがさびしい感もあるが)。二人の努力が伝わってくる。

 

つかれた。本当はカグラバチもアネモネも書きたいんだけど、時間がない。悔しい。

時間の無さを言い訳にはしません。ということで、追記。

 『あかね噺』原作:末永裕樹 作画:馬上鷹将

カラー、『ウィッチウォッチ』みたいで爽やか。謎シチュ。
3人の前座。今の状況を知っているからこそ、夢を語る盃が胸にくる。良質な読切のような構成の巧みさに実力を感じて好きだ。決めゴマもバッチリ。これは大看板。

『カグラバチ』外薗健

数週にわたって積み上げてきた山場への緊張が解放されようとしている。その嚆矢に刳雲を持ってくるセンスに乾杯。
唐突なMr.イナヅマ。題名のフォントも凝っている。微妙に顔の線が汚い子供で、シャルを連想しないわけない立ち位置だが、刳雲を連想させるネーミングと、チヒロをかっこよく登場させてくれたからトントンかな。境遇もちょっと似てる。
暗転からの鳴。この漫画に求められているものが完璧に表現できている。この展開で盛り上がらないわけにはいかない。これ以上ないでしょ!チヒロが背負っているのも最高。飲み込んだ双城の思い。ここで刳雲を使えば神南備と敵対するであろう。それでも。ここまで一貫している主人公、滅多にいないと思う。非常に好感が持てる。

『Dear Anemone』松井琳

植物には感情が無い。『人造人間100』?
それはさておき、訳アリ。これでようやく話が動いてきそう。どう考えても人間側が太刀打ちできる敵ではなかったので、この展開は良い。1話で殺された男も何かしらありそうだし、良かった(キャラが立っていたのであれで退場はもったいない)。

 

久しぶりにこんなに書いた。面白かった週にはこっちも気合入れないと。こういうのも悪くないね。

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