『Dear Anemone』松井琳
- 『Dear Anemone』松井琳
- 1話の感想(WJ12号)
- ↓1話掲載週のジャンプ全体の感想
- 2話の感想(WJ13号)
- ↓2話掲載週のジャンプ全体の感想
- 3話の感想(WJ14号)
- ↓3話掲載週のジャンプ全体の感想
- 序盤を通して
- 連載前の印象
1話の感想(WJ12号)
逸材。
やはり絵がすさまじい。とんでもない描き込みから生まれた説得力が、不気味さを際立たせる。全力投球ができる1話だからとはいえ、期待せずにはいられない。
話はエグめのサバイバル。タイトル回収もこなし、起承転結がきれいにまとまっている。主人公の心情描写も満足できる。ダーウィンの引用も鮮烈。世界観の説明は十分。シチュエーションも込みで『地獄楽』を彷彿とさせる(パクリって意味ではないよ)。ガラパゴス諸島って人住んでたんだね。初めて知った。新人とは思えない完成度。
と、褒められる部分は山ほどあるが、不安もある。
まず、週刊連載に耐えられるか。こういうタイプの絵は、キャラクターの描き分けができなくなると怖い。話の方向性。バトル路線なのか。そうなった場合、どれだけ設定を凝らしているか(主に戦闘方面で)。
癖の強い絵なので、一般受けするかはわからない。といった具合。
ジャンプというよりジャンプラっぽい絵と話。既存の連載陣と比べて明らかに異色だが、受け入れられるか。楽しみです。
↓1話掲載週のジャンプ全体の感想
2話の感想(WJ13号)
何とも言えない。もちろん、絵は120点。
思ったよりもデスゲームの文法だった。まあこれ自体はいいとして、描き分けがちょっときつい。キャラクターの区別がつかない。まあ、これもデスゲームですぐ死ぬのでいいか。
花がしゃべった。これが想定外。いわばオープンな『人造人間100』で、支配・被支配関係のタッグものか。作風が被る。『人造人間100』は、「人の心がどこまでいってもわからない」人造人間の不気味さが独自の魅力で、作品自体を成り立たせているほどのパワーがあったが、本作はそこまでとはいかず。絵だけではなく、話でも作品の方向性を見せてほしい。
1話について。「進化論」が本来の用法と違う等の物語上の破綻があったらしい。気付かなかった。まあ、話の破綻は後付けでどうにかなるので気にしてません。『逃げ若』とか『Dr.STONE』みたいな、「学べるマンガ」づらをしない限りは。
来週でバトルのワン・アイディアが見れると思うので、それを見てから考えたい。
↓2話掲載週のジャンプ全体の感想
3話の感想(WJ14号)
そうきたか。
『累々戦記』のときのように戦闘のワン・アイディアははぐらかされてしまった。どうなんだろうなあ。多分、緊急時にアネモネの力を主人公が使えるのだろう。能力ものではないとはいえ、基本の戦闘スタイルくらいはちゃんと最序盤に見せた方が後々上手くいきそうだと思うんだが。アネモネの力もはっきりとわかってないし。まあ、絵がうまいからいいか。描き込みの量がすごい。紙版だと潰れそうでもったいないね。
ヒキは上々。研究所で話が一気に動きそう。てか動かないと。
↓3話掲載週のジャンプ全体の感想
序盤を通して
アンケートが入らなそう。とりあえず、絵で引っ張っていく方向だと思うので、勝負はこれから。ストーリーはほどほどに、その分バトルの設定と描写を頑張って欲しい。嫌いじゃないが、アンケートを入れる位置に来るかは微妙。もちろん、まだまだこれから。序盤の山場で面白い設定を入れられるか。