第18話「会いたいよ、■■■■」
感想
変哲もない朝。いちごにとっても、それはただの朝。ただ、なにかを亡くした。なにを亡くしてしまったか忘れてしまったが、忘れてしまったことは確信している。そんな、足元のぐらつくような朝。
ぐちゃぐちゃ。幼児は口元が脆弱。おねえさんしている。思えば、ニンジンを失ってからはふさぎ込んでいたいちご。ニンジンとの思い出を失ったことで、(おそらく)ニンジンが生きていた頃の性格に戻りつつあるのだろうか。
和解。ニンジンのことを忘れたら、なんだか状況が好転しつつある、そんな残酷な結末。思い出の中で閉じこもれないから現実が豊かになっていく。家の中にニンジンの痕跡は残っているのに。思い出すことも、悼むこともできない。敗北したことで、いちごは以前のいちごらしさを喪った。傍目には幸せに見えても、本当の幸福=願いを叶える機会も、思い起こす機会すら金輪際潰えてしまった。
「ニンジンがいなくても平気で生きていける/そんないちごは死んでいるのです」
うーん、重い。
よおた&オクトコンビ。相変わらずのドタバタだが、ぎこちなさもうかがえる気がする。例えば、「俺をあきらめるな」に対する「はいはい/期待してるよいつも通り」。の返し。オクトちゃんの「いつも通り」じゃない部分に惹かれたよおたにとって、蘇ったオクトちゃんの行動は、よおたの予想の範疇にある、思い出の範囲内の行動なのかもしれない。つまり、思い出を越えてこない、パターン化したオクトちゃんに対する一定のあきらめ。
それに、蘇った後の「超異常探し」もどうなんだろう。正直、今の超異常てんこもりを越えられる体験ができるとは思えない。というか本人らに超異常が降りかかってるし。
極めつけに「オクトちゃんは最強」。どちらかといえば、確信しているというよりかは自分に言い聞かせるような言葉。これも、今のオクトちゃんをよおたが疑い始めてるってことなんじゃないの。
星交者は残り二人。暗雲立ち込めてまいりました。
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