『エンバーズ』原作:車裂圭 作画:西井聡太郎
- 1話の感想(WJ10号)
- 1話掲載週のジャンプ全体の感想
- 2話の感想(WJ11号)
- 2話掲載週のジャンプ全体の感想
- 3話の感想(WJ12号)
- 3話掲載週のジャンプ全体の感想
- 序盤のまとめ
- 連載前の印象
1話の感想(WJ10号)
お決まり&王道も、満足度高い。
さて新連載。冒頭からアウトローとエリートの対比。結構よくある、不良上がりのフィジカルエリートがスポーツを始める系。
話。テンプレの範疇。ライバルキャラの見せかたも含め、展開は真っ当。ただ、テンポが良く情報量が多い。特に、主人公こと灰谷はかなり詳細に描写されており、丁寧な作りになっていると感じる。モノローグの入れ方、内容にセンスが光る。最後2頁なんかは始まりを感じさせつつもかっこいい。
灰谷をサッカーに引き込んだ押見先生のキャラクターも良い。外見はともかく、謎の余裕とサッカーの実力がかっこいい。今後の掘り下げ求む。
1話単体で言えば、灰谷がサッカーに引き付けられた理由付けはやや貧弱で、どうしてもテンプレを追っただけに見えなくもない。ただ、令和においてこんだけコテコテのテンプレはむしろ「アリ」なんじゃないかなと。184がよくサッカーを知らないので、指摘されているらしき粗もそんなに気にならない。
絵。丁寧。やや首が長いか。まあ、そんなに気にならない。頭身が高く、最後に高校入学したのにびっくりしたくらいには大人びて見える。キャラデザはジャンプとしては地味か。「じわじわおもしろい」系がなぎ倒されていくのがジャンプ(『アスミカケル』ですらジリ貧だった)なので、内容・作画どちらか一方はインパクトを残したい。サッカー部分のファンタジーが薄そうなので、そこだけ怖い。
ただ、1話時点で出来ることはやっていると思う。ここからが腕の見せ所。
1話掲載週のジャンプ全体の感想
2話の感想(WJ11号)
ん。
灰谷がサッカー部に入部しようとするも、勘違いでサッカーバトルへ。身体能力を発揮し、DFとして認められる。1話で戦った因縁のライバルがストライカーにいて……で〆。
正直、そんなに書くことがない。テンプレ感が強い1話をそのまま繰り返しただけのような。灰谷は1話の試合から特にサッカーの練習してないみたいだし。勝負に関して見ておく部分は絵だけじゃないかな。絵はうまい。爽快でサッカーに合う。
2話目にしては、キャラクターはマネージャーふくめて多めかも。これからの掘り下げには期待。ガワは揃ってきたので(ポジション的にあと8人は新キャラ出すのか?たいへんだあ)?次は中身を充実させる番。
サッカー中の絵面が地味なのは……まあ、キャラクターがいっぱい出てくれば何とかなるだろう。
3話でどう動くか。
2話掲載週のジャンプ全体の感想
3話の感想(WJ12号)
なんかちぐはぐ。
話はAチーム選考会の導入&新キャラ顔見せ。
キャラクターの見せ方は結構良いと思う。キャラを動物になぞらえるやり方は視覚的にも感覚的にもわかりやすいし面白い。現時点では蛇、鷹、狼、犬、亀、蛙、鹿、雑魚。動物園みたいでにぎやかなチーム。バンバン選手を出していかなければならないサッカー漫画において、新キャラの投入テンポ自体は順調だろう。
絵も安定している。動物の描画も精緻。週刊連載でも余裕がありそう。
ひっかかるのは、この高校が「強豪校」なこと。灰谷くんがちゃんとしたサッカーの練習をしていた描写は無い。なのに、「ワンチャンありまっせ!」みたいな感じでAチームへ飛び級できるという展開は、意図を掴みかねる。未経験者を一軍で試合にバンバン出したいなら弱小校なほうが自然だし、強豪校で話を進めたいならCチームからの成り上がりを軸にした方が自然。今週の展開でAチームに行ってもリアリティが無くなるだけのような気がする。
現役JK監督も、強豪校ならおかしくないか?これも古豪、弱小校でやるべき設定。何を考えているのかよくわからん。
この路線ならば、どういう展開になっても説得力とリアリティを大事にしたい。
3話掲載週のジャンプ全体の感想
序盤のまとめ
絵は良いのに話が今一つ。
ファンタジー路線ならハッタリを、現実路線ならリアリティを。現時点ではどっちつかず。
原作担当には一層の奮起を期待。
連載前の印象
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