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漫画の感想。週刊少年ジャンプ、新連載から完結作まで。+『対世界用魔法少女つばめ』全話完走。

『対世界用魔法少女つばめ』第41話♡…失敗!の感想

第41話♡…失敗!

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なんだそれ。Allの手のひらの上で(現在進行形で)転がされている、つばめからの意見。
1話のバスでのこと。あれはALLのしわざ。もちろんこの時点でALLの手は回っている。

ここで気づいたことが2つ。

①。1話の心心の瞳。割れた♡眼を持っているが、再登場してからの心心の瞳は真っ黒で統一されている。その上、作中において、KOKOと心心の眼が割れた♡眼で描写されたことは無かった(はず)。このことから、暴走後にあたる1話時点で、心心が割れた♡眼になっているのはやや不自然。

また、作中で割れた♡眼を有しているのが大罪の思念7人(と闇堕ちしかけ泪)だけなことから考えると、1話のバスの中でつばめと話していたのは心心ではない。ALLが魔法で化けていたのだろう。

思えば、バス内の会話の内容も不自然。「魔法少女は世界を守る」「皆のために」「たとえ仲間が死んだとしても」。明らかな誘導。おそらくこのタイミングで、魔法少女としての心構えを潜在的に植え付け、その後で、つばめを魔法少女にするように仕組んでいたのではないだろうか(思念出現&光線発射は魔法によるもの?)。

②。ALLの変身の魔法。おそらく、「ALLの世界」にある研究所全てと自分を変身させることができる能力。

20話、ALLが心心に扮して登場し、物語の根幹を説明した回。この回にて、ALLは姿を変える研究所を「量子ホロ」によるものだと説明する。しかし、この言い方は、ALLの魔法を内緒にするための方便であり、実態は魔法による変化だったのだろう。先週の話と合わせると、「ALLの世界」、つまり研究所もALLの魔法として変化させられるということか。

ここで、先週の台詞の中に気になるものがある。「このヘンテコな建物も全部ボクの一部ってことか…」。つまり、研究所はALLの一部であり、だからこそ魔法が及ぶ範囲に該当しているのだろう。

よってALLの魔法の効果を厳密に言えば、自分の姿形を変化させる能力だと考えられる。

 

話を戻して、それを聞いたつばめの反応。「まじか~そっか~」。ここ。ここがつばめのすごいところ。

つばめは一貫して、「友達のため」になる選択を取ってきた。そのスタンスは1話から未だに崩れない。いま、心心から受けた告白は、「ALLのしようとしたことを心心があらかじめ知っていて、それでも止めなかった」ということ。つまり、つばめの行動原理の根幹である友達(心心)の裏切りである。

ある種友達に裏切られたことを知ったつばめはどうするか。「友達」を選ぶのだ。良く言えば深い絆、悪く言えば盲信そのものである。おそらく、ここに見える、つばめの芯の太さはALLにとって想定外であった。

焦るALL。心心を助けることへのリスクを挙げて、必死に「世界」を選ばせようとしてくる。説得の内容自体は非常にごもっとも。ほとんどの人からしたら、2000年間♡に覆われていた空がやっと晴れ、思念による理不尽な被害が消えた状況。どう考えても、ここで心心とALLを倒したほうが丸く収まる(ここら辺はあんまり本編では見えづらい視点)。

つばめ。知らねぇよ~~!。選ばれなかった「世界」には、ギャグ顔で「ごめんなさいィ」でじゅうぶん。そりゃそうなる。おそらく、ALLからしたら全く理解できない選択だろう。1話でもう完結した問答なんだよね。つばめは世界と友達のどちらを取るか選べと言われたら、迷わず友達を取る子だったから。

ALLの過ちは、つばめに魔法少女の力を与えてしまったこと。元からそんなに精神的に成長した感じは無いが、つばめが魔法少女として幾多の思念と対峙したことで、「魔法少女としての力」を実感してしまったことがまずかったと思う。自分の意思と反することは、魔法少女の力で拒否することができる力。作中で明確なシーンは思い出せないけど、意思が鋼のように堅いつばめに、そういう事ができる力を実感させてしまったことが敗因だと思う。…と研究員を踏みつけながら宣言。

つばめの訴えは心心に響いたようで、心心のなかで何かが変わったようだ。瞬間、心心の姿がとんでもない事に。♡まみれだぁ。眼の♡は割れている。

急展開。泪と応哉によるトラックでのお迎え。泪は心心のこと誰だかわかってないし。そのまま漫☆画太郎みたいな構図で研究員を吹っ飛ばしてて笑っちゃった。

ALL、がっくり。おじさんのせい。確かに、おじさんが余計なことして、強制過去回想で情報を与えてしまったことは大きい。

それでも、最大のミスはやはりつばめ。(ALL目線で)あんなに強情だとはね。でも、読者目線では全然心配していませんでした。

つばめは友達を選んで、「世界を滅ぼす魔王」となるのか、「なんかすっごいハッピーエンドが来ちゃう」のか。楽しみ。

『PPPPPP』が好きな184としては魔王エンドもありそうでわくわくしている。

 

さて、なんと。来週最終回。ちょっと唐突にも感じるが、展開的には駆け足になりつつも要素は一通りさらっていたので、まぁこんなもんじゃないかな。

来週は、総評と最終回の感想を併せて、つばめの物語を見届けたいとおもいます。

 

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