- 1話の感想(WJ30号)
- 1話掲載週のジャンプ全体の感想
- 2話の感想(WJ31号)
- 2話掲載週のジャンプ全体の感想
- 3話の感想(WJ32号)
- 3話掲載週のジャンプ全体の感想
- 序盤を読んで
- 連載前の印象
1話の感想(WJ30号)
読切のまんま。
うん。やはり予想していた通りの内容で、起承転結がきれいにまとまった1話だった……というか、読切のまんま。ふと気になって、どこが違うか確認してみた。
……びっくりした。始めから終わりまですべて同じ。展開はおろか、台詞、コマ割りまで!間違い探しかってくらい同じ。2年越しに元の読切見ながら絵だけ描き直しただけ。違うのは、魔王の設定と悪祓士の技名が追加されたところくらい。まあ、これは上手く作用していると思う。
それはさておき。絵は結構うまい。主線が太くてメリハリの効いた絵。読みやすく、かっこいい。バトルいける。
話。やはり『マッシュル』っぽい。前半のギャグや、主人公が最強周りのおちゃらけパートは正直好きじゃない。が、後半にかけてキヨシくんの心理をしっかり描いていたのと、連載にあたって追加された設定(魔王の設定と悪祓士の技名)が素直に良かったので、全体としてはきれいにまとまっていた印象。応援したいと思える1話。魔王の数もちょうどいいくらい。
まあ、読切と同じなのでそこまで言うこともなく。次回からは奈落市での問題を解決する流れになるだろうが、ぜひバトル漫画になって欲しい。ぜひ。技名のセンスも良かったし、幕間はある程度ふざけてもいいから。なにとぞ。
競合。怪しい。退魔バトル路線ならうれしいが、既にキヨシくんが「最強」なのと、呪術がいるせいでやりずらい。ただ、付け入る隙はあるか。
ギャグ路線は、やだ。これ以上誌面にコメディをのさばらせてはいけないと思う。落としどころはやはり『マッシュル』だろうが、あのノリはnot for meなのが辛い。どうにか、うまい具合に舵を取ってほしい。
1話掲載週のジャンプ全体の感想
2話の感想(WJ31号)
ギャグとバトルの温度差。
悪祓学校の卒業式。ライバル・棺葬介をはじめ、新キャラたちのキャラデザが良い。ベタがパリッとしていて見栄えが良い。遅れて現れるキヨシくんも、バトルパートはすごくかっこいい。十三がうちの魔王を一人、2話連続であっさり倒してしまった。新キャラもバトルもギャグもこなす。それでいて、キヨシくんの性格のよさ、かっこよさも伝わるような、密度の高い1話だったと思う。
ただ、裏を返せば、中途半端になりかねないバランスではある。特にバトル。キヨシくんが「最強」なので、魔王を倒すのに10ページもかかっていない。瞬殺。更に、184はシリアスはシリアスにやって欲しいタイプなので、キヨシくんが強いことで発生するギャグコマが合わない。まあ、魔王の上を出せばいいのだが、腰を据えたシリアス展開の際に、キヨシくんの「最強」設定が足かせにならないことを祈る。
ギャグパートも、せっかくこの絵が描けるのなら無理に描かなくとも、と思ってしまうくらい。ただ、今週くらいのバランスなら許容範囲内(184的にはもう少しバトルしてほしいが)。
タイトルの語感的にもバトル一辺倒にはしないと思われるが、思った以上にバトルがいけそうなため、応援したい気持ちもありつつ。3話目でどんな話になるのか、要注目です。
2話掲載週のジャンプ全体の感想
3話の感想(WJ32号)
キヨシくんが配属されたのは奈落市の出張所。とは名ばかりの街中華。まず、キャラクターの見せ方がうまい。店長・熾木は切れ者感が出ているし、バトルの設定も練ってきているのを感じる。長期連載できそうな設定もちらほら。
バトルのワン・アイディアも、今までの感じから察するとビジュアル優位ながら面白そう。てかキャラデザがいいし、それを絵柄に落とし込むのがすごく上手い。個性的ながらスタイリッシュ。バトル回じゃなかったが、わくわくできる要素が多くてこれからどうお披露目してくれるのか楽しみ。
話も、キヨシくんの自己紹介的な単発ギャグは控えめに、説明を挟みつつも、キヨシくんがしっかり認められるまでをきれいな流れで描けているところは、構成の妙といったところか。キヨシくんも好感の持てるキャラクターとなっており、日本においても、身体装飾の量と性格に相関関係がないことを再確認。
全体の調和のとれた、まるで連載経験者かのような安定した話運びと絵柄。なんと言うか、言うことなしって程にはこなれた19ページ。おもしろい。
唯一怖いと思ったのは描き分け……個性的なキャラデザに隠れてはいるが、顔のパターンが少なそう(キヨシくんと店長の顔が同じように見えた)。ただ、最後の女子とか過去キヨシくんとか、結構かわいい系の絵も描けるじゃないかってところで、ほぼ心配は無用だと思われる。
3話掲載週のジャンプ全体の感想
序盤を読んで
細かいとこにケチをつけている部分が所々あるが、全体としてはおもしろい。とにかく、絵も話も安定している。並みの新人とはレベルが違うとはっきり言いきれるくらい、しっかり自分の世界を作り上げてきていると思う。応援したくなる。
その上で、1話2話のもやもやを分析してみたら、ある程度考えてはっきりした。
ギャグパートのギャグは全然よい。バトルパートで味方陣営がギャグ演出になるのもよい。ただ、敵陣営の魔王が「最強」のせいでギャグになるのが嫌だ。敵は一貫して真面目に戦ってほしい。
実際、3話は非バトル回であり、ある種の日常回だったがバッチリの出来。引っかかってるのはこれだったか。1話に感じていた『マッシュル』っぽさもだいぶ減った。まあ、184の知る『マッシュル』は8割くらいゼンマイ巻いていたので、先入観であれと比べてしまうのも良くないな、と思いつつ。
競合は……やっぱり退魔の『鵺』?でもどうなんだろう。明らかに読み味が違うので、票が割れるようには考えずらい。
また、最近のジャンプ情勢からして、ジャンル被り上等って気がしないでもない。要するに、人気一本勝負で、巻末作品よりもアンケートが取れていれば残るというルール。そう考えるならば、まずは32号でいうところの『願いのアストロ』『さいくるびより』や、同期に勝てるかといったところか。
そうなった場合、残ってもおかしくないと思う。てか勝てる内容してる。バトルでちゃんと盛り上げてくれるなら、人気も出そうな気がする。
184もなんだかんだ好きな作品かも。応援したいと素直に思える新連載、これからの飛躍に期待です。
もしかしたら、表の看板になれる?
連載前の印象
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