なんと。
マポロ3号作品公式 on X: "連載から2周年を記念してPPPPPP全話を10/16まで無料公開しています! 第1話はこちらから⇩ https://t.co/aFBuDd1TK4 よろしくお願いします! https://t.co/kq9uwxKSLx" / X
“あの”『PPPPPP』が全話無料ですよ皆さん。読むしかないでしょ。
まず『PPPPPP』について。
『PPPPPP』はマポロ3号先生によるピアノ漫画で、週刊少年ジャンプについこの前まで連載されていた。全70話/全8巻。
ジャンルとしてはピアノバトル漫画って言っていいよねもう。
天才がピアノを弾くと、現実ではないもの、すなわち「ファンタジー」が音に乗って現れる。天才ピアニスト・音上楽音の子供は七つ子。その一人、ラッキーはなぜか凡才(ファンタジーが出ない)。楽音は普通に子供を殴るのでママンがそれを許さずに離婚。ラッキーだけ母親側で暮らすことに。
ママンの余命は一年。「母親の前で兄弟七人集まって思い出の曲・きらきら星をもう一度聞かせてあげたい」が初期の目標(なんなら一話の目標ではないのがややこしい)。
この漫画の素晴らしいところ(そして、人によっては全くもってつまらないところ)。ファンタジー。キャラ付けにも、視覚的にも完成されたシステム。お気に入りはやはりソラチカの「無」。ハッタリの効いた見開き、一枚絵。特に48話。見開き換算10ページ(週19ページ)なのに見開き・ぶち抜きコマが6ページもあるんだよね。こういう実験的な演出はまさに独特、唯一無二だった。
キャラ。これも尖ってる。それぞれのキャラごとに信念とか考えがあって、それが全く我々読者の思う方向に行かない。やはりミーメロは人気(ミーミン編はまさに『革命』だった)。台詞。クリシェを用いずに、とんでもなくわかりにくい台詞でとんでもなくわかりにくい論理を説明する(184も影響を受けて定型表現はあんまり使わないようにしてる。読みづらいでしょ〜)。だからさらっと読むと雰囲気オシャレ漫画になるし、ちゃんと読めば意外と筋の通った構成になっているのがわかる。
184はもともと音楽が好きで、ピアノも独学で覚えようとしてた所にこの漫画が目に止まった。背中を押された気がしたよね。アンケートもずっと一位で出してたし単行本は電子書籍と紙で一冊ずつ持ってます。打ち切られた時は九州旅行中だったけど帰りの飛行機も取りかけたくらいショックだった。完結した今もまだまだ語りたい。なんなら単話解説まで書いちゃおうかなみたいな。
非常に尖った、癖の強い漫画だけど4巻あたり(具体的にはミーミン編)までは大衆にも受け入れられてた感があるので是非読んでみてください!!!
ちなみに、、マポロ先生の最新作が今秋にジャンプ+で始まるらしい。
マポロ3号作品公式 on X: "マポロ3号最新作 "対世界用魔法少女つばめ" 今秋よりジャンプ+にて連載開始! https://t.co/ZgT3BvKalf" / X
(なんて禍々しい魔法少女なんだ)こちらも忘れずにどうぞ。
終盤の展開及び最終回について。ーーーーーーネタバレ注意ーーーーーー
184は好意的に解釈してる。というのは、あの結末は仮に連載が続いていても起こり得た展開だと考えているから。凡才と天才の二重人格。二重人格キャラが内面でうじうじ会話してるだけってのは勿体無いでしょ。移行のタイミングが編の間に予定されててそこで打ち切り宣告、全員に1話ずつ与えた形(過去が提示されていたダダには2話だけど)。敢えて悪趣味な(これも一般的に言えば、だが)終わり方にした方がこの漫画らしいな、と。
凡才でお利口で善いモノが好きでみんな仲良しを求めたラッキーの“革命”は失敗した。これはある意味で少年ジャンプへの挑戦だったということで。
ジャンプ今週の感想も明日中には….